元放送部員の雑記帳

管理者:殻栗ポルタ/でんきやさんの備忘録だったり、紹介記事だったり。

macOS Catalinaの蜜と罠――アプデしたらどうなった?

 こんにちは、DISTです。只今台風接近中(執筆している日の夜に最接近)ですが、ここでmacOSをバージョン10.15、要するに最近出されたmacOS Catalinaをアップデートした際に気づいたことや発生した問題を紹介していきたいと思います。

そもそもmacOS Catalinaって?

 2019年6月3日、Appleが発表した新バージョンのmacOS、それこそが『macOS Catalina(カタリナ)』です。
 同年10月7日*1Appleが正式にリリースしました。僕も気づいた日にすぐアップデートしましたが、たくさんの新機能とともにたくさんの不具合も生まれてしまいました。(^^;) といってもmacOSが悪いというわけではない(……?)ので、よく考えてからアップデートするようにしましょう。(セキュリティ等もあるので、アップデートはお早めに)

macOS Catalinaの新機能、変更点をざっと紹介

iTunes、18年半の歴史にピリオド

 iTunesがCatalinaでは廃止されました。代わりにApple Music(日本語版で表示されるのは"ミュージック"。音楽を再生する)、Apple TV(日本語版で"TV"。購入した映画等の視聴が可能)、Apple Podcast(日本語版"Podcast"、ラジオ番組を聴ける)の3つのソフトに機能を分散させました。

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アプデ前のDockにあったiTunesが、アプデ後には右図のようになってました。左から日本語版で「ミュージック」、「Podcast」、「TV」
 また、iPhoneを接続した際の情報はFinderで確認出来るようになっています。ただ、iPhoneの"ファイル"アプリで「このiPhone内」保存したファイルの操作方法はたぶん無い(気づいていないだけかもしれませんが)ので、複数デバイス間で共有したい場合はiCloud DriveやAirDropを使うことになります。
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Finderで表示したところ。バージョンの確認やミュージックの確認ができる。"ファイル"欄はあるものの、"このiPhone内"のファイルは一切見つからなかった。

iPadアプリをmacアプリにすぐ変更。「Mac Catalyst

 これは開発者向け機能なのですが、iPad向けに作られたアプリをmac向けアプリにできるMac Catalystが実装されました。ですがiPad向けにデザインされているアプリだけあって、mac向けにデザインを変えないと使いにくいなど、UIの面ではどうしようもないところがあります。開発者以外の人も、App Storeを探せば使っていたアプリのmac版が見つかるかもしれませんね。

どれだけmacを使ってた?「スクリーンタイム」の実装

 iPhoneおなじみスクリーンタイムがmacにも登場しました。時間管理は重要ですよ。うん。

iOS13と同じ機能を色々実装「写真」、「探す」、「Apple Arcade」

 写真アプリは、iOS13で年別、月別、日別、すべての写真の4種類の表示の仕方が出来るようになりました。macの"写真"アプリでも同様な表示が可能になり、整理・閲覧が楽になりました。
 iPhoneを探す、友達を探すは「探す」に統合されました。
 Apple Arcadeも使えるようになりました。月額600円で100種類以上のゲームを自由に遊び、さらにはAppleTVに移したりiPhoneiPadで遊んだりもできます。遊ぶ時間もあまりないので筆者は登録しません。

液タブも、マルチディスプレイも、iPadで。「Sidecar」

 このmacOSの目玉と言っていいでしょう。macの画面の拡張に、またミラーリングにもiPadを使用できるようになりました。ケーブル接続も10m以内のワイヤアレス接続も可能だそうです。ApplePencilを持っていればiPadが液タブに早変わり。かなり驚くべき機能ですが筆者はiPadを持っていないので関係ありません。

その他の更新点も何箇所もあるので、詳しくは公式サイトを見てくださいね。
www.apple.com

アプデしたら何が起きた?

 HighSierraからMojaveにアップデートしたときもそうでしたが、一部のソフトが動作しないという状態です。特に今回のアップデートで32bitのソフトが動かなくなったので、かなり大きな影響が出ています。
 筆者のmacに入れてあるアプリの中で動かなくなったのは(執筆時点で)、
Steam、UTAU-Synth、AndroidFileTransfer、Wine(Stable版)、Reggie!LevelEditor、uTorrent、CameraWindow、Reaper、Inkscapeです。
 このうちSteam、Reaper、AndroidFileTransferはソフト自体のアップデート(再インストール)で動くようになりました。UTAU-Synthは使ってなかったので消しました。Wineが動かないのは本当にショックです。早く対応しないかなぁ……
 また、今回もWacomペンタブのドライバが対応しないとのことで、絵が描けない状態です。orz
 追記(2019-10-16):WacomIntuosComicのドライバ。Catalina対応しました。
 あと、フォトショとかの不具合が報告されています。OSのアプデで結構変わっちゃうので当然といえば当然ですけどね……

結局アプデすべきか?

 結論から言うと、慎重に考えるべきです。
 iPadユーザーにはSidecarはとてつもなく素晴らしい機能だと思いますが、正直持ってない人からすると関係ないですし、iTunesの機能が分散されても別に使っている感覚に変わりはないです。
 使えなくなるソフトが多く大変ですが、開発者側がそのうち対応してくると思うので、もうそれを待つかアップデートしないかのどちらかしかありません。
 ただ、セキュリティに関するアップデートも当然あるので、しっかり考えてから早めにアップデートすることを推奨します

 僕は気長に待つことにします。DISTでした。

*1:Wikipediaより